なその会社へ行くカバンの中によく入っている本、旅行に行くときによく持ち出す本の一つをお伝えしたい。
ウイリアムH.マクニール 世界史(上・下)
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世界史 上下巻セット (中公文庫) [ ウィリアム・H.マクニール ] 価格:2,879円 |
教養や基礎的な知識がどれほど実生活に役立つかは分からない。
知識欲が旺盛で何か骨のあるものを読みたいという方にはうってつけの本。
この本は、読む人を選ぶとは思うので、以下の方へおすすめ
・頭のいい人が書いた文章を読みたい ・うさん臭くない正統派の学者が書いた一般向け書籍を読みたい ・長くても面白くて中身があるものを娯楽として読みたい ・あまり一般的ではなくても、読んでいて格好いいものを読みたい ・歴史の読み直しをしたいが、今さら山川を読んでもあまり楽しくなかった
この世界史という本は、米国の大学生向けに教科書・基本書として作られたもののようです。
基本的には高校の授業で使った山川の歴史教科書と同じである。
チグリス川・ユーフラテス川あたりから始まり、世界史の発展にとって重要な事柄が現代まで網羅されている。
山川の歴史教科書も面白いが、ぶっ通しで読み続けたり、外に持ち出して気楽に読むというと、なかなか難しい。
日本の歴史学者が、数多の学説の中から出来る限り客観的に偏りなく史実に近いと判断される事柄のみ抽出したのが日本の教科書なので、趣味教養として長時間読むのは楽しくはない。
海外の著名な学者の本はたいてい面白い
アメリカの有名学者の著作で、世界的に売れた本のようだが、こういう本はたいてい面白いものだ。
文章は平易でわかりやすい。大学1年生向けとも説明されており、難解な部分もない。しかしながら、内容は骨があり、直接的な面白さはなくとも読めば読むほど面白い。
博覧強記の有名教授が文明の萌芽の時代から現代までの歴史の流れを一気に説得的に語っていく。教授は自然科学社会科学人文科学あらゆるジャンルの学問に精通しておりあらゆる理由付けが納得しうるものであり、ロジカルに歴史を構築していく。
世界史の本にして政治学や経済学あるいは農学とか物理学などの理系科目の基礎に触れている気分がする。
全ての学問の基礎に歴史があり、また全ての歴史は人間のなした業績の積み重ねだと感じ、何をするにしても歴史の知識というベースが必要なのではないかと感じた。
歴史に縁がなかったが、これから勉強したい人にいい
なそは大学受験は地理で受けたので、世界史の知識が浅いことがとてもCOMPLEXだった。そういうこともあり、ここ5年くらいはこの本とともに過ごしてきた。何回でも繰り返し読むのに耐える内容を持っている本でいつでも手に取ったり持ち出しては読んでいる。
いつしか紀元前の中東地方の出来事や日本国の歴史的な特殊性も語れるようになっていた。
年を重ねるごとに歴史が楽しく感じます。
日本国への言及も結構多い
この本は日本国に対する言及も多めで、 日本国についての記述を読むだけでもかなり楽しめる。
西洋を中心に歴史を見た時に日本国がかなり特殊に映るようで、顕著な例外事由として色々と筆が進むのかもしれない。
この本は一種の専門書と思いますが、翻訳もとてもよくできていると思います。
なそはこの本を何度読んでも楽しい、面白いと感じます。そしてこの本にある世界史の知識ぐらいは教養・知識として持っておくべきだとも思いますし、内容をあまり覚えていなくてもこの本を読んでいること自体が恰好いい感じがするし、本棚に並べるのも威厳があります。
なそは低俗な人間なので、こういうインテリっぽく見えそうな本を計算の上で好んで読む癖があります。
この本を繰り返し読んでも、この世の中を生きる上で役に立つことはありませんでした。
しかし、何かの実利的なハウツー本を読むよりよっぽど喜びを得られる本です。歴史自体のロマンに思いを及ばせるのも楽しいし、歴史を通して現代を見つめたり、ほかの創作物を見るのもより楽しめていると思います。
一読する価値がある本だとなそは思うので、気が向いたら是非。
ごきげんようさようなら。
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