草ぼうぼう枝伸び放題の庭を助け、快感を得られる道具

実質買い物
鍬と書いて「くわ」と読む。鋤と書いて「すき」と読む。
この旧世界の歴史を劇的に変えた農機具の読み方を僕は未だに間違える。

一軒家一人暮らしに庭の手入れは大変だ

[4969968320291] ファミリーツリー 新 極太切 刈込鋏 アルミ柄 GK-1N

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ゴールデンスター 草削鍬 ステンレス三角ホー 1050柄 4110[済]

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一人で一軒家に住んでいた最初の頃、カーテンの向こう側にある庭のことなど興味の範囲外だった。会社から帰ってくれば夜だし、休みの日は何やかんやで庭のことまで思いが及ばないのだ。
やばいと思いつつも、荒んだ雰囲気をもったかっこいい庭に自動的にならないかなと都合よく考えていた。

いつしか庭の草は背丈ほどになる。木々の枝は敷地外にぐんぐん伸びる。何より、毎日葉っぱが落ちて自宅前や近所に影響が及ぶようになった。完全に朽ち果てた庭になった。そこではじめてやばいと思ったものの庭の管理方法など知らない。
いくら人に聞いてもネットで調べても、答えはこつこつ自分でやるか業者に頼むか、ということ。崩壊した庭の手入れを自分でやる場合の方法を説明してくれる人がいる訳もなかった。ただ、とにかく自分でやっていればそのうち何とかなるという感じの説明しかなかった。

なその自宅の一番やばい時(当時のグーグルストリートビュー)

放置した庭には、太くて固い地下茎が蠢いている

子供の頃、地域で草取りなどを手伝う時に必ず年長者に言われたことは、「根っこから抜かないと意味がない」ということ。盲目的にそういうものと思っていたので、最初は根っこから抜こうとしていた。
しかし、草木の生命力はそんなに甘くない。放置した庭の地面の中に張り巡らされた根・茎といった部分は固く長くそれぞれが絡み合って一つの怖ろしい生命体となっていた。庭に生えている雑草は極めて頑丈、木のような固さの草もあり、小学校でやった草取りとは根本的に別物だった。
100円均一ショップで買った農機具では全く歯が立たなかった。やり方と道具の洗練化が必要だった。

ホームセンターに置いてある道具はすぐぶっ壊れて使えなかった

100円均一ショップで売っている刃物の類いは全く使えないにしても、ホームセンターで売っている枝切りばさみやノコギリでも、そもそもたくましい雑草や枝を切ることを目的としていないようだった。
ちょっとした草や枝に刃を入れてもそこから動かず、全然切れないし、切りやすい細い草や枝を切っていてもそのうち曲がってしまう。
全く道具として用をなしていないものばかりだった。
ホームセンターと言っても駅前のダイエーにある園芸コーナーなのでガーデニングとかのおしゃれな感じの商品だったのかもしれない。




荒れ果てた庭をどうにかする対策

試行錯誤しながら、以下の流れが合理的と判断した
①まず根っこは無視して見えている部分の草を刈り取る
②草のない更地の状態から土を掘り起こして根や茎を一網打尽にする
③木の枝はひたすら落とす
④面倒な木を切り倒す

この流れに従うにしても、道具が問題でここは苦労したのだが、
ネットで適当に買った商品のうち二つが激しく便利だった。

ゴールデンスター 草削鍬 ステンレス三角ホー 1050柄 4110

ゴールデンスター 草削鍬 ステンレス三角ホー 1050柄 4110[済]

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開墾の喜び、開墾の悦楽、俺は開墾をしている

これが鬼のように便利で本当に感動した。
人生で初めて買ったこの鍬のようなものは、先が尖っていてこの部分で大胆なことから細かいことまで何でもできる。
地下茎や土の中の数珠つなぎの大量の球根をひっかけて根こそぎ土の中から引っ張り出す。
土を掘って掘って掘り返して柔らかくして、根の部分を除けてという永遠の繰り返し作業。
この鍬の先端の部分で突き刺したり、てこの原理で持ち上げたり、砕いたり、等何でもしっかりやってくれる。この道具のおかげで庭仕事が一気に楽しくなった。鍬や鋤はやはり歴史を変える重要な道具であることを身をもって感じることができた。

この鍬を持ってせっせと土を掘り返している時、ああ俺は今開墾しているんだなあ、俺は開墾しているんだと、狭い庭の中1人で恍惚とすることができる。
紀元前の中東の人たちも新しい道具にうっとりとしながら砂漠に沈む夕陽を見ていたに違いない。その後の人類も人口増加に伴いひたすら開墾し続けて生きてきたんだ。そして俺もその歴史の中の一部になった。

このような農民の疑似体験ができるのがこの商品である。この商品は庭付きの家に住んでいる方々は必ず1つ持っておくべきである。サラリーマン家庭で農業に縁のない家系であればきっと同じ新鮮な感動を味わえるはずである。

この鍬から得たもの

冬の間にこの鍬を使って土をしっかり掘り返して柔らかい状態にしておくと春夏の雑草が瞬間的に成長する季節になっても草取りが楽になります。冬の間に土を柔らかくして空気を入れておけば、雑草が生えても手で引っ張れば抜けます。
庭を放置することの何がいけないかというと、土が雑草にとっての快適な環境になり、後から人間が手を付けにくくなるという点だと思いました。常に鍬を入れ柔らかい土にしておけば、人間側が雑草に勝ち、庭を支配できるようになるとなそは学びました。

ファミリーツリー 「新」 極太切 アルミ柄 一発切断 剪定刃仕様 GK-1N

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枝を切るの超楽しくて、枝切りハイになる道具

枝切り鋏という商品もこれまた商品によってクオリティが大変異なるものです。そもそも枝の太さというのはすぐ3センチ5センチとずんずん太く成長していくのだが、5センチぐらいになってしまうとハサミでは切れずノコギリが必要になってくる。そこまでいかなくても1センチから3センチくらいの枝でも、枝切ハサミを適当に買ってしまうと全然枝が切断できず、四苦八苦しているうちに壊れてしまう。枝ですらなく頑丈な雑草でさえ適当なハサミでは切断は難しいのです。ハサミという道具の偉大さや繊細さを心の底から痛感する事態になります。改めてハサミという物は職人によって作られる刃物なんだということに気づかされます。
そこで出会ったのが上のでかいハサミのような商品で結果的に何回もリピート購入しました。それぐらい良かったです。
このでかいハサミは、1キロ以上重さがあり、道具の性質上常に腕を上げた状態で持つため腕、肩、背中、腰、下半身の筋肉を常に使います。
体全体を閉じたり開いたりという感覚でハサミを入れていくので、最初は絶対に筋肉痛になるほどなかなか手強い道具です。

公式で4センチの枝を切断できる能力があると謳っているのだが、そこに偽りはなく、すさまじい勢いですべての物をスパスパと切断していく能力があります。枝切り鋏を適当に買うと枝なんか全然切れないので、このでかいハサミは驚異的です。
このでかいハサミを使うと4センチ以下の枝を切るのはたやすいですし、頑丈な雑草たちも力を入れることなく切り倒すことができます。体の動きがちょうど大胸筋を鍛える動きと似ているので、筋トレしている気分になりつつ、枝も草も気持ちよく一刀両断し続けるので妙な高揚感を覚えます。そのうち高揚感とともに筋肉の疲労、痛みを感じますが、それ以上に枝や草を切り倒すのが楽しくて面白くて、逆にやめられない状態に入ります。まるで麻薬のように、体がボロボロになるまでやめられない。そんな危険性をはらんでいるでかいハサミなのです。

このでかいハサミを手にしてからというもの、なその休日はむしろ庭仕事したいという欲望にかられ、家にいられない時や雨の日は悶々としていたものでした。
そしてこのでかいハサミとともに迎える夕暮れは、肉体の限界に達しつつも清浄・無・一切の空、といった何とも表現のしようのない充足感に満ちたものでした。

でかいハサミによって得る涅槃的な快感

切ることのできる枝がある限り、このでかいハサミを全国民が持つべきだろう。ストレス解消とか現実逃避とかそういう次元ではない宗教的な絶頂感に近づいてしまう。音楽を聴きながら枝を切ると、音楽と一体化することができる。加えて、涅槃状態で筋トレをしていることになるので、筋肉の痛みも空であり、翌日の肩・胸・腰・腕の痛みも空。一切皆苦である。

そんなわけで、伝えきれないこの道具の魅力を書き連ねてみましたが、普段誰にも共感されないこの道具に関する、なその経験をお伝え出来てとても嬉しいです。庭があろとなかろうと、木や草は世の中に存在し私たちとともに常にあるべきものですから、上記の鍬とハサミの購入を自分へのご褒美や贈り物として検討してはいかがでしょうか。

原点の写真(再掲)

どうにもならないので業者を入れて3本ぐらい木を途中まで切ってもらったり、一度綺麗にしてもらいました。

その後半年放置した庭の写真

一応こんな感じの春を迎えた

引越しが決まりやる気を失った後の大変な状況

この土地も家が築40年と古くなったので2年前駐車場にしました。なそはマンションに移り住み、この庭での経験を全く生かすことなく生活してます。

 

シルキー ZUBAT(ズバット)(鋸・のこぎり)鞘付山林・剪定鋸本体 300mm 270-30

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↑ このノコギリもとても役立ちます。太い枝はこのノコギリでバンバン切ったり、木の幹も何日かかけて切り倒したりしました。

庭はあったほうがいいのか?

ついでに、長い人生、庭があったほうがいいのかどうかという点について、一瞬考えました。

庭があるメリット
庭仕事をするのでムキムキになる。すると働く男のいい筋肉がつく。日焼けする。汗をかく。さわやかな気分になる。剪定にもこだわりが生じて、そこら中にあるプロが剪定した木を眺めることが楽しくなる。草花とかにも詳しくなって色々と楽しい。

庭があるデメリット
棘が刺さる、何かに咬まれる、想像を超える形状をした虫に出会う、虫の卵を家に持ち込む、雑草がしぶとい、木々の生命力が半端ない、健康じゃないと庭の手入れは無理、庭の手入れをした後の処理も面倒、庭の備品や門扉などはすぐ劣化しそれが大きなものだとどう処理をすればいいか悩む、樹木は葉っぱが落ちて近隣に気を遣う、なんやかんやで金が出ていく

結論
園芸が好きな方は庭があるといいと思いますが、なそは、もう駅近のマンションがいいです。でも一度は庭付きの家に住んで自然と対峙し色々なことを身をもって体験するのがいいのではと考えます。

以上です。ごきげんようさよなら。